ルノーEDC(エフィシエント・デュアルクラッチ)トランスミッション用フルード

| Posted in , , , , | Posted on 2014/02/28

新型のルノーに搭載が始まった
EDC(エフィシエント デュアル クラッチ)
オイル交換をしましたのでその報告と
専用オイルについて書いていきたいと思います。



ルーテシア4RS
走行は約3000Kmです。

オーナー様が、やはり慣らし運転の終わりに
ミッションオイルも交換したいとのことで
作業することになりましたが、純正オイルが欠品で
バックオーダーにて取り寄せ後交換することに・・・






数週間で入荷しました。
早速、抜いているところで、観察してみると
オイルはかなり柔らかく、作動油のようです。
一見綺麗に見えますが・・・





通常のミッションオイルのように
金属粉が浮遊していて、メタリック塗料のようです。

ちなみに使用量は2L弱で
純正オイルは、なんと1L¥5800(税別)でした!
2Lですとオイルだけで¥11600(税別)ですね。


そこで同じくらいのグレードで、もう少し低価格のオイルはないか?
くらいの気持ちでMoty's(モティーズ)さんに相談したところ・・・
話はあらぬ方向へ?

ドイツ車などでは既に乾式、湿式共
デュアルクラッチは多く使われていまして
それなりのトラブルも有るとのこと・・・

ボルグワーナーのライセンスで作っているので参考になるだろう。
そこでちょっと聞いてみました。


サーキットなどで使用の場合、
油温が設計想定以上」に上がってしまうための
トラブルが多いそうで、
ミッション内のセンサーの先端が高温によって変形してしまうとか
変速不良とかが代表的なところだそうです。

既に色々と対策は有るようで・・・
それではということで
純正のオイルを成分解析していただき
よりルノーにマッチングさせたオイルを作ることになりました。

オリジナルオイルを作る上でのリクエストは
純正オイル比で
油温が設計想定以上」でも
油圧制御、シンクロ適合、ギヤ系統の耐磨耗性など
油温が設計想定以内」の純正オイル同等の性能か
それ以上を保つように設計してください。
しかもお安く(笑)
としました。


そして完成したのが

 


J-ENGINE EDCF(エフィシエントデュアルクラッチフルード)
For RENAULT

¥8000(税別) 2L入り

スポーツ走行、サーキット走行、ナラシが終わった方も
是非どうぞ。


実験!! ワコーズ エコカープラス

| Posted in , | Posted on 2014/02/07

以前にもご紹介したことがありましたが
ワコーズエコカープラスについて実験をしましたのでご報告です。

その前に・・・・・
この実験の見方に関係することをひとつ

車のラジエターの前または、エンジンルーム側に
冷却用の電動ファンがあるのはご存知かと思いますが
「冷却水が熱くなれば回って、ある温度まで下がると自動的に止まる」
こんな認識だと思います。

このモーターは(他のモーターもそうですが)手で回した時に
軽く回らないといけません。
内蔵のベアリングの具合が悪かったりしますと
回転が重くなって回転抵抗が大きくなります。

回転が重くなるとモーターに流れる電流が大きくなる性質がありますので
ヒューズが切れたり、配線やカプラー、ターミナルの焼け(溶け)
につながりますので、たまに点検してみてください。

ルーテシア2、初代トゥインゴなどは事例もありますよ。

但し、エンジンがかかっているときや、
温間時にはファンが突然回る可能性がありますので
絶対にやめましょう。

エコカープラスの実験とどんな関係があるかといいますと・・・
テスターにはモーターの電流計が付いていまして
どれだけの抵抗があるかを、電流値で見るものです。

電流値大=抵抗大
電流値小=抵抗小
これを覚えておいてください。



それでは実験に移りましょう。


右の瓶がエコカープラス
左の瓶がエンジンオイル(TOTALクォーツ7000 10W40)



 

Aの表示が電流値で
丸いメーターの数値が赤丸の金属片を押し付けるトルクになります。

これはエンジンオイルなし
トルク(負荷)0
電流値は3.5A
これが基準になります。





トルク(負荷)約200Kgf/cm
エンジンオイルなし
電流値4.8A




今度はエンジンオイルを絡めてから・・・
(丸いところが勢いよく回っていますが飛び散ることはありません
 オイルパンの中はこんな感じになっているのが想像できますね。)



 

トルクを掛けて5秒くらいは
4.6A



その後3.8Aに下がっていきました。

 これは、エンジンオイルがある程度温まっていない(定着していない)と
潤滑性能が悪いことを意味しています。
温度は概ね60~70度です。

(トップカテゴリーのレーシングチームは
 エンジンオイルを温めてから入れるところもあるそうです。)

これがいわゆる「ドライスタート」状態です。
1ヶ月に1度くらいしか乗らない車はまさにこの状態ですね。

ちなみに、エステル系の添加剤が入ったエンジンオイル
大雑把に言うと、このドライスタートに強いオイルです。



 


そして、エコカープラスを入れて、混ぜまして・・・・




ドライスタート状態でも
3.6A

エンジンオイル単体で温度が上がってからよりも
電流値が下がっています。




そしてトルク(負荷)を2倍の400Kgf/cmにしても
3.8Aで安定しました。

この数値でドライスタート状態でも
潤滑がうまくいっていることが示されたわけです。





金属片の削れた跡ですが・・・

左:エンジンオイルなし
中:エンジンオイルのみ
右:エンジンオイル+エコカープラス

これはあくまでもドライスタートを大げさに再現したものですので
実際はこんなに削れるわけではありませんが、
「ドライスタート」がエンジンにとって良くないことがわかりました。


上の方にも書いたとおり
「じゃあエステル系のオイルを入れればいいじゃないか」
これも正解です。


じゃあエコカープラスを入れる意味は・・・・


そのエステル分も、もっと早く金属に吸着させる性能を持っている
というところです。

言い換えると
高性能なエンジンオイルの性能を
エンジンスタート時(ドライスタート含む)から引き出してくれる
といった感じでしょうか。

オーガニックFM剤がどうとかという説明もありましたが
結果を見れば納得という感じの実験でありました。


ワコーズ エコカープラス ¥1890
エンジンオイル3~4Lに1本添加が必要です。

あまり乗らない、あの車やその車にいかがですか?

もちろんアイドリングストップ車対応です。
エンジンのGO&STOPが多いですから。
(元々、開発したのはそのためだとか)